‘意図’は、形になってあらわれます。‘意図’は優先順位(priority)にも反映されます。成績カルテも、どのような意図で使われるかで、その意味や価値が全然変わってきます。
吉備データベースの中には、
学習カルテや
弱点対策表など数種類の成績管理表が入っていますが、勿論、これらを有効に使わない手はありません。
1.一般的な使い方の問題点?
普通なら、このような 成績カルテは、個人面談の際の資料として使われるか、毎月あるいは学期ごとに各ご家庭に
郵送する資料として同封される場合が多いと思います。
私も最初はそのような使い方をしていました。
しかし、ある時、そのような使い方が、親が子どもをさばく(非難・批判する)ための手段になりかねない、ということに気づきました。 …面談の場合はこちらから何らかのフォローもできますが、 郵送の場合は私の関わることのできないところ(各家庭)で大批評大会が始まるわけですから。
こどもをモチベートすることを重要事項・最優先事項として考えるならば、このことはなおざり(おざなり?)にできません。
2.新しい使い方の提案
吉備データベースは、成績に関する様々なカルテが簡単なボタン操作でプリントアウトできるので、
暁星国際学園のときもそうですが、現在メインで関わっている
共栄学園プレ校内塾(K-Kids S ) の小学生たちにも、‘欲しいとき’に子どもたちが自分で自由に出せるようにしています。小学生でも自分で操作できるほど簡単だからです。
もちろん、ボタン操作におっくうな生徒に対しては、こちらで出してあげていますし、こどもが自分でデータを出す場合にも監督はしますが、それがなくても他人のデータに触れないという最低限のルールは守れています。 そのような行為が‘意味がない’ことを学んでいるからです。
3.新しい使い方の前提となるルール
暁星国際学園でクラス担任として、また校内塾(ぶどうクラブ)の主催者・責任者として指導していたときに、黄金律(ゴールデンルール)として作っていたルールは非常にシンプルなもので、これです。
『(自分が欲求充足のための行為をするときに) 他人の欲求充足の妨げをしない』
『目標達成に役立つものは○。目標達成に役立たないものは×。』
4.新しい使い方の意図
学習カルテがさばき(非難・批判)の手段として使われるとき、それは本来の目的を逸しています。~少なくとも私はそう考えます~
人は、かくあらねばならない、こうすべきだ(must,should)に縛られた状態では、なかなか実力を発揮できません。 もちろん、obligation(義務感) が人を向上させるという考え方を否定するものではありませんが、それにまさるものがある、というのが私の主張です。
すなわち、こどもが自分の 学習カルテを見たいと思うとき、その時が、
学習カルテの価値が発揮されるときなのです。なぜなら、そこには何の義務・強制は働いておらず、ただその子のwantsのみがあるからです。
そのような使い方をとおして、こどもは自己評価(self-evaluation)をすることを学んでいけます。
『目標達成に生きる』 生き方・あり方を学ばせていく上で、 この 自己評価(self-evaluation)をする習慣を身につけることができるかどうかが、非常に大きなカギになることは言うまでもありません。
この自己評価(self-evaluation)ができる力こそ、成功のカギだからです!
【後記1;前回のblogの見方】
このblogの最上部(最初の部分)にあるタイトル ~今回であれば〔 (9) 学習カルテを出す最高のタイミング 〕~ のところをクリックしてください。すると同じ記事が新しく表示されますが、最上部の箇所が 〔 (8) 極端なレベル差を克服する授業の進め方|メイン 〕 となっているはずです。その 「(8) 極端なレベル差を克服する授業の進め方 」 の部分をクリックすると、前回のblog をご覧になることができます。前々回のblogに行く時も同じ要領です。
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【後記2;お願い】
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