1.‘理由’について
NHKの視聴者参加型の「日本の、これから」という番組で、「なぜ勉強するのか?」という問いかけ方がありました。
先日も、共栄学園のプレ校内塾(K-Kids S)に来ている小学4~6年生たちに、 『成功しなければならない理由をもっている人が成功する』 ということを教えましたが、意味論と言うか、早いうちから‘理由’ということを考えさせることは、とても意義があり大切なことだと思います。 (*ここでいう‘理由’とは、哲学的・思弁的な理由ではなく、よりもっと現実的な意味でのことです。)
その時に K-Kids S の子供たちに話したのは、Panasonic(ナショナル)の創立者 松下幸之助さんの話; 「彼は若い時、お金がなく、学歴もなく、健康状態もよくなかった。ナイナイづくしだった。だからこそ彼は頑張った(頑張れた)。」 という、あの有名な話です。
‘理由’は、人それぞれにあっていい。まだ最初のうちは、無理して高尚な理由をこじつける必要もない。しかし、‘理由’を見つけること、持つこと、それが非常に大切であるということ。
その日、ある子が言いました。「うち裕福じゃないから頑張って将来成功したい。」 十分な理由じゃないでしょうか。小学生の子に、大学院生が書く研究論文のような答を期待する必要も、無理強いする必要もないでしょう。
2.「なぜ勉強するの?」 に対する答え
八百屋のせがれが、親に向かって、「母ちゃん、おら日本人だ。八百屋だ。なぜ英語を勉強しなけりゃなんねーだ?」 と聞いたとします。 その子が本当に求めている答えは、哲学的・教育学的な答ではありません。 その子が本当に言いたいメッセージは、「おら、英語ぜんぜんわかんねー。」という悲痛な叫びでしょう。
もしこの子が英語100点をとって帰ってきたら、「母ちゃん、母ちゃん。おら英語さ100点とったど!将来、外国にお店だすべ!」となるでしょう。
遺伝子が新脳に送っているメッセージを素直にそのままに聞き、まっすぐに語れるようになるならば、余分な詭弁を考えた大弁証論大会を開く必要は随分なくなると思います。
3.和田中の藤原校長の意見
和田中学校の夜スペの詳細な実情を知らずに意見を書くのは良くないのかもしれませんが、少なくとも、その番組で和田中学校の藤原校長が言われていることに、私は全面的に賛成でした。反対意見を言われている方々は、(全員とは言いませんが) 「本質的な部分と個別の問題をごちゃまぜにしていることに気づいていない」 と思いました。 藤原先生はディベートの中できちんと、「生徒・保護者・教師の総意と理解の中で動いていることです」…のようなことを語られていたわけですから。 つまり、反対意見のいくつかは、その反対事由を述べている生徒や教師の‘学校’における環境・「場」が、生徒・保護者・教師の総意をもたらすことができるようなものになれば「出てこない」、少なくとも「テーブルにあげてまで議論しなければならなくなるようなことはない」。 発想を変えれば、これは個別の問題でしょう。
4.学力向上の必要性
ところで、その番組のディベートの中で、東大(?)の先生が‘学力向上とそのためにどこをどう改革すべきか’を主張されていた時に、モニター参加している中高生のみならず、その場に参加している教員の先生までもが論点を履き違えて、反対を言うための反対ととられても仕方のないような、答えのかみ合わないちぐはぐな応答をしているのを見るにつけ、学力向上の必要性を殊更に感じました。(ちょっとブラックなコメントですが…)
いずれにしても、ひと昔前よりもこのような番組が増えてきて、そのようなディベートに参加する人が増えてきているようになっているような気がするのですが、それは素晴らしいことだと思います。 TOP DOWN ではなく、BOTTOM UP による意識改革の広がりですから。(TOP DOWNででも必要だとは思いますが…。)
**************************************************************************
【後記1;前回のblogの見方】
このblogの最上部(最初の部分)にあるタイトル ~今回であれば〔 何のために勉強するの?「NHKの‘日本のこれから’を見て」 (番外編) 〕~ のところをクリックしてください。すると同じ記事が新しく表示されますが、最上部の箇所が 〔 【上質の教師力】 (1) 成績を早く伸ばす(回復させる)秘訣|メイン 〕 となっているはずです。その 「 【上質の教師力】 (1) 成績を早く伸ばす(回復させる)秘訣 」 の部分をクリックすると、前回のblog をご覧になることができます。前々回のblogに行く時も同じ要領です。
**************************************************************************
【後記2;お願い】
このブログを読み終わるたびに、 か
のどちらかをクリックしてください。 ご協力を感謝します。
**************************************************************************
初めてこのブログをご覧くださっている方は、ぜひ 推奨順にお読みください。
各学校での成果の秘訣を紹介しています。 *********************************************
*推奨順 に進むためには、ここをクリックしてください。⇒はじめに
*************************************************************************
コメント